葬儀にネクタイピンを付けてもいい?葬儀のマナーを解説 - Louis Faglin Paris

葬儀にネクタイピンを付けてもいい?葬儀のマナーを解説

ネクタイを固定してくれるネクタイピンは、普段からスーツを着用する方にとっては必須のアイテムです。しかし葬儀となれば服装やアクセサリーの着用に関するマナーも多いため、ネクタイピンを付けるべきか困る方もいらっしゃるでしょう。この記事では、葬儀の場でのネクタイピンに関するマナーを解説します。

目次

葬儀でネクタイピンは付けてもいい?

基本的に葬儀の場ではネクタイピンはNG

葬儀用のネクタイピンであればOKな場合もある

どうしても着用が必要な場合は見えない場所に付ける

葬儀で絶対避けるべきネクタイピン

葬儀でネクタイピンを付けてはいけない理由とは

葬儀で付けてもよいとされる装飾品

まとめ


葬儀でネクタイピンは付けてもいい?

葬儀でのネクタイピンのマナーや、ネクタイピンを付けるときの選び方・付け方について解説します。

基本的に葬儀の場ではネクタイピンはNG

葬儀の場ではネクタイピンを付けることは基本的にNGです。ネクタイピンのそもそもの役割は、ネクタイがずれないように固定するためのものです。ネクタイピンを付けることで食事のときに汚したり手洗いで濡らしたりすることを避け、前屈みになったときや作業のときにも垂れないようにしてくれます。ジャケットやベストを着用するときはネクタイピンがなくても大きくずれることがないため付ける必要はありませんが、シャツスタイルのときは必須のアイテムです。
しかしネクタイピンは実用的な役割のほか、フォーマルなシーンなどではVゾーンを飾るアクセサリーとしての役割もあります。そのためネクタイピンをつけていることで、華美な印象を与える可能性もあります。葬儀での華美な装いは相応しくないため、アクセサリーとしての一面のあるネクタイピンを付けることは基本的に避けたほうがよいでしょう。
また葬儀の場では基本的にジャケットを着用しており、ネクタイがずれてしまうような動作も多くはありません。そのため葬儀ではネクタイピンを付ける必要もあまりないといえます。以上の理由から基本的に葬儀の場での使用はNGとなります。

葬儀用のネクタイピンであればOKな場合もある

葬儀でのネクタイピンの使用は基本的にNGとされていますが、葬儀用のネクタイピンであればOKな場合もあります。たとえば真珠があしらわれた葬儀用のネクタイピンであれば使用できます。真珠は「人魚の涙」ともいわれ涙の象徴として考えられており、角がなく丸い真珠には円満や和などの意味も含まれています。そのため真珠はお悔やみの場での着用も相応しいとされており、女性が洋装の喪服を着用する際にも選ばれるアクセサリーです。
真珠に込められた意味などを考えると、女性だけでなく男性が着用していても問題はありません。ただし真珠のなかでも黒やグレー、白真珠であれば問題ありませんが、光沢の強いものや華美なものは避けます。
また真珠以外にも黒曜石やジェット、オニキスなどがあしらわれたモーニングジュエリーは葬儀でよく選ばれるアクセサリーです。モーニングジュエリーはヨーロッパで喪に服す期間に着用するアクセサリーとして選ばれているものです。
そのほか、葬儀用として光沢のないダークカラーの素材でシンプルなデザインのものも流通しています。どうしてもネクタイピンを付ける場合は、葬儀用である真珠やモーニングジュエリーをあしらったもの、ダークカラーのシンプルなデザインを選ぶようにしましょう。

どうしても着用が必要な場合は見えない場所に付ける

葬儀に相応しいネクタイピンであっても、付け方も工夫しましょう。ネクタイを結んだときに小剣(下側にくる細いほう)とシャツをネクタイピンで固定すれば、ネクタイの大剣でネクタイピンが隠れます。この方法であればジャケットの隙間からや脱いだときにも見えにくくなるので安心です。葬儀用のものや葬儀でも適切な目立たないデザインであっても、見えてしまわないような配慮を心がけましょう。

葬儀で絶対避けるべきネクタイピン

葬儀では絶対に避けるべきネクタイピンは、タイタックピンとスティックピンなど装飾性の強いタイプのネクタイピンです。
タイタックピンはネクタイに針を通して固定するタイプで、針の頭部は宝石などの装飾が施されているデザインが主流です。またスティックピンも針を通して固定するタイプですが、タイタックピンよりも針が長いタイプのネクタイピンです。いずれも結婚式などのシーンで華やかさを出してくれる、装飾性の高いデザインがほとんどです。そのためタイタックピンやスティックピンの葬儀での使用は、避けたほうがよいでしょう。

葬儀でネクタイピンを付けてはいけない理由とは

 

葬儀でネクタイピンを付けてはいけない理由は、葬儀の場では装飾品を避けるべきだからです。装飾品は華美な印象を与えるため悲しみの場である葬儀に相応しくなく、周囲の方に不快な思いを与える可能性もあります。そのため結婚指輪以外のアクセサリーを外すことが基本的なマナーです。
和装の場合は本来、結婚指輪以外のアクセサリーを着用することがそもそもマナー違反であり、以前は葬儀の際に和装を着用することが多かったためアクセサリーの着用は相応しくないとされていました。しかし最近では洋装の喪服を着用する方が増えたことに伴って、女性の場合、ネックレスやイヤリングを付ける方が増えてきています。これは西洋文化のフォーマルルールとして、洋装にアクセサリーを合わせることがマナーとされているからです。
華美な印象を与えるために装飾品がNGとされている点と、洋装が増えたことで装飾品に関するマナーが変化しているといった背景などを知っておくとよいでしょう。

葬儀で付けてもよいとされる装飾品

葬儀でつけてよいものとされる装飾品は結婚指輪と、女性で洋装の場合は1連ネックレスと1粒の固定イヤリング(ピアス)です。結婚指輪でもシンプルなものであれば問題ありませんが、宝石があしらわれたものや装飾性の高いデザインなど華美なデザインであれば身につけないほうが無難です。
洋装の場合でネックレスやイヤリングを合わせることが増えたといっても、注意しなければならない点はあります。まず宝石や煌びやかなチェーンなどのアクセサリーは避けるべきです。また2連のネックレスは不幸が重なると言われるため、葬儀の場では縁起が悪く相応しくありません。1連ネックレスでも1粒タイプはチェーン部分のシルバーやゴールドの素材が華美に見えてしまうので避けるほうが安心です。
反対に葬儀にも相応しいものは、上記で紹介したとおり真珠やモーニングジュエリーのアクセサリーです。これらのマナーを理解しておけば、葬儀での適切なネクタイピンを選ぶときにも役立ちます。
また腕時計も装飾品であるため葬儀では基本的に付けないのが無難ですが、どうしても付ける必要性があるときは腕時計のデザインに注意しましょう。革素材は殺生を連想させるためNG、ゴールド素材は華美すぎるため避けます。カジュアル感の強いデジタル時計やスポーツ用もあまり相応しくありません。葬儀の場に相応しい腕時計は、ベルトや金属の部分はスチール製や黒色で、文字盤も白色などシンプルなものが無難です。

まとめ

普段からスーツを着用する方にとってネクタイピンを付けるのは日常的ですが、葬儀の際は何も気にせずに付けてしまわないように注意が必要です。ネクタイピンはジャケット着用の場合に付ける必要性がなく、アクセサリーとしての面もあるため葬儀の場ではNGです。

しかしどうしてもネクタイピンを付ける場合は、葬儀でのアクセサリーのマナーを理解したうえで葬儀用のネクタイピンを選び、見えないように工夫して付けることが大切です。

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