カフスボタンはスタイリッシュなアイテムですが、正しく付けないと洗練されたイメージを損ねてしまいます。今回は、カフスボタンの正しい付け方やシーン別の合わせ方も紹介します。
目次
カフスボタンの正しい付け方
カフスボタンはスーツファッションで個性を出すためや、コーディネート全体を格上げするアイテムとして欠かせません。カフスボタンの種類はさまざまあり、装着方法もそれぞれ異なります。以下ではカフスボタンの正しい付け方について、種類ごとに解説します。
スウィヴル式(レバー式)
スウィヴル式のカフスボタンの付け方は、シャツの袖口に通した後にレバーを90度回転させて固定します。まず袖口の両側を表にした状態で重ねて、ボタンホールを揃えます。そこにカフスボタンを通します。このとき、デザイン面が手の甲側に見えるようにセットしてください。レバーを回転させて元に戻したら、スウィヴル式カフスボタンの装着完了です。
スウィヴル式(レバー式)は、カフスボタンの中でももっとも一般的なデザインのものです。ボタンホールの大きさに関係なく装着でき、落ちにくいのが特徴です。袖口のデザインがコンバーチブルカフスになっているシャツに付けるときは、ボタンのついている側に留め具がくるように装着しましょう。
チェーン式
チェーン式カフスボタンの付け方は、袖口の裏と裏を合わせてボタンホールを揃え、そこにカフスボタンを差し込むだけです。デザイン面は手の甲側にくるようにして、しっかり見えるように装着しましょう。
チェーン式のカフスボタンはその名のとおり、前後のデザイン面がチェーンで結ばれた形をしています。エレガントな雰囲気で、フォーマルシーンに活躍します。ボタンとボタンホールのサイズが合っていないとうまく装着できない場合があるため、シャツとの相性を確認してから使用しましょう。
固定式
固定式のカフスボタンは、袖口の裏側を重ね合わせてからボタンホールに通して装着します。チェーン型と同じように、デザイン面が外に見えるように付けましょう。
ほかの種類と比べると、上級者向きのカフスボタンですが、固定された留め具があるのみで、シンプルなデザインのものが多く付け方も簡単で、曲げたりする必要なく装着できます。しかし、その分ボタンホールの大きさが合わないと抜け落ちてしまう場合もあるので注意が必要です。
スナップ式
スナップ式カフスボタンも、袖口の裏同士を重ね合わせて留めます。名前のとおり留め具がスナップボタンになっており、それぞれを押し合わせてパチンと音がなるように装着します。手の甲側のデザイン面と手のひら側のデザイン面の位置が合っているか確認し、重ねるように押すと留めやすいです。
スナップ式のカフスボタンは現在あまり見られませんが、1920年から1940年の間は流行したデザインです。周りの人と違うカフスボタンを付けたい方におすすめです。片方を紛失すると付けられなくなってしまうため、取り扱いにはよく注意しましょう。
紐式
紐式カフスボタンは、チェーン式やスナップ式のカフスボタンと同じように、袖口の裏と裏を合わせたところのボタンホールに装着します。紐式カフスボタンはデザイン面も留め具も、シルクのように柔らかい素材や、ゴムのように伸縮性がある素材でできています。装着するときは、シャツの外側から押し込むようにして付けます。
紐式カフスボタンは柔らかい素材が使われているため、袖口が他のものに当たった場合も音が出たり傷がついたりしません。そのため、デスクワークをする方や機械に触れることが多い方などにおすすめです。ただし、ボタンホールのサイズとの相性が重要なため、よくサイズ確認をしてから装着しましょう。
カフスボタンの間違った付け方
カフスボタンの間違った付け方としてよくあるのが、普通のボタンを付けるように袖口を上下に重ねて付けてしまうことです。このように付けると袖口が崩れるだけでなく、留め具が手首に当たって痛くなってしまいます。
また、シャツのサイズが大きすぎると、シルエットが野暮ったくなってしまうこともあります。さらにカフスボタンを付けるときは上下の向きを間違えずに、手首に沿ってアーチ型になるように付けましょう。
カフスボタンを付ける際の注意点
カフスボタンはコーディネートを格上げするアイテムですが、おしゃれに装着するためにはマナー違反をしないように付けることが重要です。以下では、カフスボタンを付ける際の2つの注意点を紹介します。
着用できるシャツが限られている
カフスボタンを付けられるシャツは、ボタンホールが2つあるシャツに限られています。それは主に3種類あり、コンバーチブルカフス、テニスカフス、ダブルカフス(フレンチカフス)といいます。これら3つのシャツには、カフスボタンが付けられます。
反対に、ボタンホールが1つしかないシングルカフスのシャツには、カフスボタンが付けられません。カフスボタンを付けるときは、カフスが通せるシャツかどうか確認しましょう。
着用を避けるべきシーンがある
カフスボタンの装着を避けるべきシーンとしてまず挙げられるのが、リクルートシーンです。就職活動ではスーツの正しい着こなし方を知っており、清潔感や誠実さがあることをアピールするのが第一です。着飾る以外の方法で、自身の魅力を演出しましょう。
また、ビジネスシーンでの豪華すぎるデザインや、フォーマルシーンでもお通夜やお葬式でのカフスボタンの装着は控えましょう。
シーン別カフスボタンの上手な付け方
カフスボタンにはさまざまな種類やデザインがあり、それぞれふさわしいシーンが異なります。以下では、シチュエーションごとにどのようなカフスボタンが望ましいかを紹介します。
ビジネスシーンの場合
ビジネスシーンにおすすめのカフスボタンは、シルバーカラーのものや、マットな質感のものです。ビジネスシーンでカフスボタンを付ける場合は、シンプルなデザインで目立ちすぎず、かつ上品さを感じさせる雰囲気のものがピッタリです。
シルバーカラーのカフスボタンは一般的なデザインで、ビジネスマンが身に着けやすく重宝されます。マットな質感のカフスボタンも、さりげない存在感が光ります。どちらもグレーやネイビーのスーツに合うため、ビジネスシーンにおすすめです。
フォーマルシーンの場合
フォーマルシーンでカフスボタンを付けるなら、白系、黒系、宝石を用いたものなどを時間帯によって使い分けるのがおすすめです。結婚式やパーティーなどのフォーマルシーンで使うカフスボタンは、ビジネスシーン用よりも少し豪華なデザインで、コーディネートに華やかさをプラスしてくれるものが似合います。
午前や昼間の時間帯なら、光のもとで輝きを放つ白系のカフスボタンを付けましょう。反対に午後や夜間の時間帯では、夜の静かな雰囲気にマッチする黒系のカフスボタンがおすすめです。また、オニキスやブラックダイヤなどをあしらったカフスボタンも、手首にさりげない輝きをプラスしてくれます。
カジュアルシーンの場合
カジュアルシーンでカフスボタンを付ける場合は、ビジネス用やフォーマル用よりもさらに個性的かつユニークなデザインのカフスボタンが付けられます。たとえば、動物や植物、楽器、乗り物、カメラなど、趣味や好みによってさまざまなカフスボタンがあります。
カラフルな色使いや模様のカフスボタンを付ければ、シンプルな服装にアクセントを加えられます。また、反対にデニムなどのラフな服装にフォーマル感のあるカフスボタンを付ければ、コーディネート全体のバランスがとれます。カジュアルシーンではトータルの着こなしを考えながら、お好きなカフスボタンを楽しみましょう。
まとめ
カフスボタンの基本的な付け方は、袖口の裏同士を重ねてボタンホールに装着します。ビジネスシーンではシルバー系やマット質感のものを、フォーマルシーンでは白や黒、宝石系のものを、カジュアルシーンではファッションに合わせて個性的なカフスボタンを楽しみましょう。